寝る前マガジン

1日の寝る前か暇な時に書いている文章を公開しています。1日1記事。

カラオケのフード-2023/2/5の文章

 

 今日はバイトがあった。10:30〜18:00のシフトでそこそこ疲れた。客はそこそこきていたけれどそこまで忙しくはなかった。ちょうどいいラインといったところだと思う。

 

 バイトのたびに思うけれど、カラオケでわざわざフードを頼む行動の意味がわからない。持ち込み禁止や途中外出禁止(ラブホの注意事項でしかみたことない表現)の店ならともかく、自分のバイト先は持ち込みも途中外出も基本的に許されている。立地も河原町の真ん中付近なので周辺に店が多く、少し歩けばさまざまな飲食店やチェーン店がある。なのになぜわざわざ高い金を払って大して質も良くないカラオケのフードを頼むんだ。

 

 昔からカラオケに行ってもあまりフードを頼んだことがない。せいぜい家族や友達といった時にポテトを頼むか頼まないか程度で、カラオケで一つの食事を済ませようとは思えない。しかし世間的にはそれが正しいというわけではないらしい、実は。

 

 世間ではこういったことが多くある。これは知識や知性の違いといった問題ではおそらくないんだろう。

 

 人はみんな自分の常識から見えている世界を認識して判断し行動する。前提の常識が違えばその結果が異なるのは当然のことといえば当然だ。いや、この当然という認識も自分の常識から判断しているものでしかなく、全体として正しいものではないかもしれない。禅問答か?めんどくさい。

 

 忙しい日では合計1kg以上のポテトを揚げる。冷凍の業務用の元値がいくらかもわからないポテトを揚げている。頼む意図がわからないポテトを揚げている。最も身近なカラオケフードでありながら、その実態としてポテトがわからない。フライヤーの油の匂いとタイマーの音だけがなんとか理解できる。

 

 そうしてバイト先でポテトを揚げ、塩をかけ、皿に盛り、客に提供する。言ってしまえばポテトと私の関係性はそこまでのものでしかない。しかし改めて考えると何か満足いかない、というか納得できないところがある。

 

 ポテトを揚げている時、私は何かを棚にあげてしまっているのだろうか?